あなたがお金を稼いで手に入れたいものは何ですか?時間?休暇?平穏?
アメリカMBAの学生たちが卒業後に目指す進路
アメリカのトップMBA・ビジネススクールとは、才能とやる気にあふれた学生たちが世界中から集まってきては、しのぎを削る場所です。
卒業後は、投資銀行やコンサルティングなど、高い給料を保証してくれるような会社への就職を目指して勉学や就職活動に励みます。
そういった職に就くことができると、一般的な企業で得られるような給与とは比べものにならないレベルのお金を手にすることができます。
そして引き換えに、こちらも一般的な企業とは比べ物にならない程の、超・スーパー・長時間・鬼プレッシャー・ハードワークが待っています。
それでもその高い給料を手にすることを目指して、世界中から熱意あふれる学生たちがMBAに集まってくるのです。
アメリカMBAで語り継がれている話
僕が通ったアメリカのMBA、ノースカロライナ大学で、長年にわたって語り継がれている話がありました。
それは僕が通った学校だけではなくて、 ハーバード大学をはじめとした他の有名なビジネススクールでも広く語り継がれているものです。
ある超高給取りでスーパーハードワークの投資銀行家がいました。
彼が忙しい合間をぬってメキシコの港町にバケーションに来ていました。
海岸沿いを散歩していると、おいしそうな魚をたくさん釣っている漁師に出会いました。
実際に食べさせてもらうと、味がとても美味しく、ニューヨークのような大都市でも非常に高値で売れそうだということがすぐに分かりました。
しかし、その漁師が使っている船や道具一式を見てみると、一昔前の古い型式で非常に効率が悪そう。そこでその投資家は漁師に提案をしました。
「私に投資をさせてくれないか?最先端の設備一式を揃えて、大変効率のいい漁をしなさい。その上、私の販売ネットワークも使えば、たちまちのうちに大金持ちになることができる。」
漁師が聞きました。
「お金持ちになって何をするんだ?」
すると投資家が答えました。
「お金持ちになれば何でもできるぞ!」
「自然豊かな港町で、昼間はゆっくり釣りをして、夜は家族で一緒に夕飯を食べて、子供とも一緒に遊べる。」
「そんな豊かな生活をしたくないのか?」
それを聞いた漁師が言いました。
「私はすでに今、そういった生活をしています。」
あなたがお金を稼いで手に入れたいものは何ですか?
これは、給料の高さだけを基準に仕事を選ぼうとしているMBAの学生たちを戒めるストーリーとして語り継がれているものです。
とはいえ、これはMBAの学生に限った話ではありません。
私自身もそうですし、大なり小なり誰にでも心当たりがあるものでしょう。
あなたはどうですか?
お金を稼いで手に入れたいものは何ですか?
そのお金を使って何をしたいですか?
それはお金がないとできないことですか?
今からでもできることはありませんか?
お金が手に入ってからと、先延ばしにしていることはありませんか?
自分の価値観を見つけよう
たしかに、お金があった方が、できることの幅は広がるでしょう。
お金を稼ぎたいという気持ちも、素晴らしいものです。
しかし、自分がやりたいことの軸となる価値観は、お金とは関係のないものです。
あなたはその軸となる価値観を既に見つけていますか?
もしかしたら、あなたがやりたいと考えてきたことは、今すぐにできることかもしれません。