保育園イヤイヤな息子とのコーチング的対話:受け止め、一緒にいてあげる
コーチングの基本は傾聴すること
コーチングの基本は傾聴をすることと言われています。
効果的な質問をするだとか、視点を広げるだとか、プロコーチとしてのスキルを身につけることはとても重要です。
しかし、色々と経験を積んでくると、巡り巡って、結局はこの傾聴をすること、つまりは相手の話をよく聞くことが重要であると、つくづく感じます。
保育園イヤイヤな息子との対話
今朝いつも通り息子を保育園に送り届けました。
毎日朝の時間は戦闘状態です。
自分「服を着替えようか?」
息子「着替えない。」
自分「ご飯を食べようよ。」
息子「あとで。」
自分「もう時間だから早く出かけようよ。」
息子「うんちしたから替えて。」
そして、今朝も保育園まで歩く道中で、イヤイヤを発動し始めました。
息子「保育園に行きたくない!お家に帰るー!」
そして水揚げされたばかりの魚のように、ベビーカーの上でもんどり打って暴れます。
もうこのようにスイッチが入ってしまうと大変です。
どうなだめすかそうとしても、効果はありません。
朝に会議やクライアントとのセッションが入っている時、早く仕事に行かないといけないのに!と焦り、頭から湯気が出てきます。
そんな中、今朝は少し気持ちに余裕があったので、コーチング的に息子と対話をすることにしました。
歩きながら私から息子に質問をしました。
自分「保育園に行きたくないのはどうして?」
息子「お家に帰りたい。」
自分「お家に帰りたいんだね。」
息子「そうなの。」
自分「お家に帰ったら何かしたいことはあるの?」
息子「歯磨きママ(子供用の動画)を見たい。」
自分「そうか、歯磨きママを見たいんだね?」
息子「うん。」
自分「他にも何かやりたいことはある?」
息子「おかわりをしないと。」
自分「おかわりって何?」
息子「のりまきご飯のおかわりをしたいの。」
自分「のりまきご飯のおかわりね。まだお腹が空いてるってこと?」
息子「うーん。」
自分「とにかくおかわりをしたいんだね。」
息子「うん。」
自分「他には何かある?」
息子「それだけ。」
自分「歯磨きママの動画は、また夜に歯磨きをする時に一緒に見ようか?」
息子「うん。」
自分「ご飯のおかわりは保育園のご飯でもいい?」
息子「うーん。」
自分「あとで保育園でご飯を出してもらえるから、それをたくさん食べるというのは、どう?」
息子「分かった。」
そしてそれ以上騒ぎ立てることはなく、保育園に無事送り届けることができました。
まずは受け止める。そして未来に視点を向ける
コミュニケーションの方法はいろいろありますが、今朝の息子との対話を振り返ると、彼の伝えたがっていたことを受け止めてあげることができたと思います。
正しいだとか正しくないだとかではなく、彼が伝えたいことを、ただただ受け止めてあげる。
聞いてもらえたという思いが息子の中に生まれ、それが彼のことを落ち着かせてくれました。
そして、お気に入りの動画を見たいだとか、ご飯のお代わりをしたいと言ったことについても、それらを否定するのではなく、未来の可能性を伝えました。
夜になれば動画を見ることができる、後で保育園のご飯を食べることができると考えることで、彼も未来に向かって考えることができるようになったのだと思います。
ただし、操作主義は逆効果になる
私はこの対話の中で、気をつけていたことがあります。
それは息子のことをコントロールしようとしないこと、操作主義を取らないということです。
これをしたらあれをやらせてあげるだとか、うまいこと話の主導権を握りながら、息子のことを煙に巻くようなことはしないようにしました。
なぜかというと、私たちはとても敏感なもので、3歳の子供であっても親がコントロールしようとしている時にはすぐに気がつくものだからです。
そういったことに気がついたが最後、ますます怒りの感情が昂り、手がつけられなくなってしまいます。
一緒にいてあげたい
私も今朝のように四六時中、冷静を保ちながら子育てに向き合えているわけではありません。
だからこそ、まずは自分自身の内側から整えるように、日々励んでいます。
その上で大切にしていることは、”息子と一緒にいる”ということです。
一緒にいる時には、文字通り、”一緒にいる”のです。
息子が何かを伝えようとしている時には、頭の中の仕事の心配事を一度脇に置き、息子の言葉だけを聞くようにしています。
それが私にとってのプレゼンス(Presence)であり、「今・ここ」です。
先日息子と一緒に出かけた湖畔にて